STEP02
CAD (Vector Works) から3Dモデルを取り込む - その 2 〜クラス設定を使わない場合〜



■ベースとなるモデル

ここでもSTEP01で利用したVector Worksで作成されたデータを元に進めていきます。
この連載用に作成したモデルデータをここでダウンロードできます。

(注意) 下記のデータは、Vector Works 12.5で作成されています。このファイルはSTARTA 3D CXで開くことはできません。

Vector Works データ

STEP02_00_mcd.zip (570KB) <<<ダウンロードする




■01

STEP01でお話したクラス設定等をまったく使わずとも、STRATAへの変換は可能です。
実際、筆者はクラス分けをほとんど使用していません。取り込む際には全てのチェックを外して取り込みます。その場合、グループ分けだけが継承されます。













( 注意 ) 下記のデータは、Vector Works 12.5で作成されたデータを、STEP01の02〜05の手順で「StrataVision...」形式で書き出したファイルです。

Vector Works 出力データ

STEP02_01_strata.zip (296KB) <<<ダウンロードする



■02

各フロアはグループ化してあります。たとえば、このモデルでは2〜7階は基準階で全て同じです。
そんな場合、基準階をシェイプにする事で、内部の作り込みやライトの設定で後々大きく効率が上がります。3階〜7階は削除し、(あらかじめVector Worksで削除しても同じ)2階を基準階というシェイプで登録します。











■03

シェイプ化した基準階を指定形式で複製します。

地上階と基準階の差異は多少です。基準階のシェイプ内部で設定したテクスチャー付きのオブジェクトを地上階グループ内へコピー&ペーストし、階高分移動すれば簡単に作れます。
(多くの場合、地上階は別のマテリアルが使用される事が多いと思いますが……。)












■04

基準階にのみテクスチャーを設定すれば素早くテクスチャーを設定できます。
地上階にはあえて別のテクスチャを設定してみました。















■05

このやり方のいいところは、照明や小物(カーテンやスタンド等)を基準階に設定すれば、6フロアー分並べなくていいところです。もちろん、そんな簡単な状況は実務では少ないと思いますが、複数フロアが同じ、ということは十分あるでしょう。

基準階にカーテンとテーブル、スタンドを配置しました。











夜景のほうが若干伝わるでしょうか……。











この連載用に作成したモデルデータをここでダウンロードできます。

(注意)下記のデータは、Vector Works 12.5、STRATA 3D CX 5.5Jで作成されています。

STRATA 3D CX データ

STEP02_05_s3d.zip (2.6MB) <<<ダウンロードする




■CAD側での追加、修正

実際のプロジェクトでは、モデルの変更等は頻繁に起こります。STRATAのみで修正するのもいいですが、CAD側で修正、追加するほうが正確にモデルが作成できます。















■06

修正した部分だけを書き出します。「グループ内で取り出す」を選べば、見えているオブジェクトだけが書き出されます。

ここでは仮にバルコニーの腰部に150mmのスリットが入った、という修正です。
まず、基準階の部ののみ修正します。外壁グループに入り、修正します。










(注意)下記のデータは、Vector Works 12.5で修正を加えたデータを、「StrataVision...」形式で書き出したファイルです。

Vector Works 出力データ

STEP02_06_strata.zip (12KB) <<<ダウンロードする



■07

STRATAで基準階シェイプを開き、外壁グループを開きます。
ファイルメニューの「読み込み」で、先ほど書き出したファイルを取り込みます。














完全に同一の場所に修正部分が取り込まれます。















以前のオブジェクトを削除すれば、修正は完了です。ちょっと微妙で分かりにくいでしょうか? 















■08

このように、モデルの修正はCAD側で修正→書き出し→読み込みをするだけで修正することができます。
元のCADの座標も含めて取り込むため、違う図面からモデルを読み込む際には、座標が同一なことを確認した上で行いましょう。図面が修正されると、座標もずれていることが多いです。

どうしても元のオブジェクトとずれてしまっていても、スナップ機能を使って、元のオブジェクトへ位置を合わせればいいので問題ありません。どこかに一つでも、ダミーでもいいので変更前のオブジェクトと同一のオブジェクトを置いておけば、その図形をスナップすることで、完全に同じ位置へオブジェクトを置く事が出来ます。



■09

また、Vector Worksでの図面の原点がSTRATA上のワールド座標の(0,0,0)に変換されます。
建築の図面等では、図面の中心から原点が大きくずれていることもあるため、書き出す前にできれば図面の原点を扱いやすい中心へ移動しておくほうがいいでしょう。

Autocadから受け渡された建築図を元にVector Worksで作図しているような場合、顕著です。
下図として使うなら、私は新規ファイルに全てコピー&ペーストして、X.Y.Zとも原点が画面の中にある状態の図面で3Dの作業をしています。モデル確認のために斜めから見るだけで、画面を大きくはみ出してしまい、モデルを探すのが面倒だからです。もっといい方法があるように思うのですが…。



■10

また、これはCAD利用だけの話ではありませんが、STRATA 3D CX 5.5から、オブジェクト原点を数値で指定できるようになりました。














入力ボックス内で計算はできないので、移動には計算の上、入力する必要がありますが、円形に配置したりする場合、今までは見た目でアバウトでしたので、きっちり複製することが出来、非常に嬉しい機能です。あらかじめCADで複製の原点をオブジェクトとして作っておけば、その座標をコピーすることで正確にオブジェクト原点を設定できます。



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